インターネットが誕生してから30数年、私たちの生活は刻一刻と目まぐるしく便利になり、世界との距離が縮まり、まるで世界が広がったように感じます。
しかし、本当にそうでしょうか?
GAFAと呼ばれる世界のトップを走るアメリカ企業、日本ではYahoo!・ソフトバンクグループや楽天系列などの超巨大企業が持つものは、私たちの膨大なデータです。
データとはすなわち、過去の自分の行動の集積地。アイドルが好きな人には次から次にアイドルの情報がレコメンドされ、歴史が好きな人にはどんどん歴史の情報が入りやすくなります。
一方で、学校や近所の居酒屋、スナックのように何も共通点のない偶然の出会いや、テレビ番組のように何気なく見ていたら全然知らない知識が入ってきた!という経験は、実はどんどん少なくなってきているんじゃないでしょうか?
つまり、世界は広がっているようで、むしろ狭まっています。あなたが見ている世界はどんどんどんどんあなた専用の形にいびつさを増し、気づけば似たような情報ばかりの中で毎日を過ごしているのが現代の生き方なんです。
それ自体は全く問題ないと思います。これまでだったら馬鹿にされておしまいのコアな知識を持った人でも、それだけで幸せになれたり、もしかしたら生計を立てることすらできるかもしれません。
でも逆に言うと、今がうまくいっていないのだとしたらアクセスする情報を変えなければいけない時期かもしれません。
私なんて価値がない。そう思ってしまっているとしたらあなた自身がそういった情報に普段数多く触れてしまっている可能性が非常に高いです。例えば、誹謗中傷を繰り返すメディアをいつも見ている、悩みをみんなで愚痴るようなコミュニティに在籍している、不安をあおるようなニュースやメディアの情報が気になってしまうなど。
そんな時、世界につながっているはずのスマホやパソコンの中にはネガティブな情報ばかり、世の中は最低だ!と思ってしまいます。でも逆に、スマホの中にもパソコンの中にも楽しいことしか入っていない人も中にはいらっしゃいます。
アクセスできる情報は同じはずなのに、どこにアクセスするかは全員違う、しかもそれはある意味で過去の自分によって決められてしまっている。これがネット社会の本当の姿なんです。
うまくいっていない時、世の中最低だ、自分なんて最低だって思ったとき、見返してみてください。そう、してしまっているのはもしかするとあなた自身かもしれません。
特に大人になればなるほど、過去の経験の積み重ねは大きくなってきますから、世界は狭くなってしまいがちです。意識的に、これまでに知らない情報や興味のないことにも触れていく必要があるかもしれません。
Googleの、Amazonの、Facebookの、レコメンドを変えてやりましょ!あなたが得ていいる情報で、あなたの明日が決まるんです。
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